社会人は誰に対して責任があるの?
「社会人と学生の違い=責任の違い」などと言いますが、本日はこれについて考えていきたいと思います。
先日、社会人と学生の違いについて学生が「責任の違い」と答えてきたので、「責任って何?」「どのように責任が違うの?」と訊いてみました。「給料ももらうから、義務も発生するし...ノルマもあるし...やらなきゃいけないことが沢山出てくる...それが責任」と答えてくれました。なるほどと思い「じゃあ社会人ってつまらないね」「学生の方が楽しいね」と訊くと「そう思う...」とのこと。
それでは、寂しいので少し視点を変えて質問してみました。「学生の本分は勉強することだよね。勉強は誰のためにするのかな?」答えは明白「自分のため」です。他にも学生として行ってきたことを考えると、多分「自分の成長のため」「自分の将来のため」ではないでしょうか。このように考えると学生が持っている責任は自分に対しての責任であることがわかります。やり取りの中でここまで理解してくれたようなので、ここでもう一度、訊いてみました。
「社会人は誰に対して責任があるの?」
そうすると、わかった!!という顔をして答えてくれました。
「社会人は他者に対して責任がある」
「その責任を果たすことで報酬を得ることができる」
そうです。学生と社会人の違いを考える時、様々な視点はありますが、責任のベクトルという視点で考えると、学生は「自分に対して責任を持つ」社会人は「他者に対して責任を持つ」ということになります。
学生時代とは自分の成長に注力し、社会という集団の中で役割を果たせるように訓練していきます。その成長がある段階になると「他者に対する責任」を持つ社会人になっていきます。当然、社会人になっても、自分が成長を続けることは大切であり「自分に対して責任を持つ」ことは当たり前です。そのうえで「他者に対する責任」を持ち「他者の幸せ」を創りだすことによって社会から必要とされる人間になっていくのです。
「社会人になる」とは、今まで成長し続け培ってきた自分の能力を使い、人から必要とされる行為を行い、人から感謝され、さらには報酬までもらえる実践の場と考えるとどうでしょうか。
社会人と学生の違いを責任の違いと考えるのであれば「自分に対しての責任」のみを持つ学生、「自分に対する責任」と「他者に対する責任」の両方を持つ社会人、という考え方。さらには「他者に対する責任」が「他者の幸福を創り」「他者から必要とされ感謝される」という考え方。
こう考えると社会人になることが楽しみになりませんか?