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発信する楽しさを自分のモノにする


教師の仕事は2つある

教師の仕事には、2つあります。

1つは発信する仕事。講義がこれにあたるでしょうか。本日は年明け最初の授業で、新年の抱負から始まり、今後の授業展開、学生へのお願い、勉強手法など発信しまくりました。結局、一時間丸ごとしゃべっていた授業でした。当然、学生の表情を見ながら発信していきます。飽きた顔をしていたら視点を変えて、たまには冗談を交えながら(誰も笑ってくれないので落ち込みましたが...)発信していきました。

皆さんはそのような授業をどう思いますか。そうなんです...学生は良い子たちなので一生懸命、聴こうとしてくれます。「表情をつけて聴け」といつも口を酸っぱくして言っているので、表情をつけて聴いてくれる学生もいます。100人弱の学生の前で話していたのですが...中に今日もいました...うつらうつらして...段々と落ちていく学生...一生懸命、インプットしようとしているのですが睡魔に襲われ...そんな学生を見て「ワッカル!!」と言いたくなります。

もう1つの仕事ですが、発信させる仕事です。少人数のゼミであれば出来る限り発信させながら授業を進めていきます。今日は今年度最初のゼミだったので、冬休みに学生が調べてきたソーシャルビジネス(社会貢献ビジネス)のビジネスモデルについて議論しました。低所得者層の子供たちが、貧困のスパイラルに陥らないために始めた学童保育をどのようにして採算ベースにのせたか、そのビジネスモデルが通用する都市の規模はどのくらいかなど、学生達や私が疑問に思ったことを次々に討議していきました。「表情をつけて聴け」と言わなくても、表情豊かに、当然、寝ている学生などいません。10人程度の授業なので寝ている暇もなければ、頭をぐりぐりに回さなければついてこれません。

2つの授業の役割

この、2つの授業、後者の授業を受けたいと思いませんか。教員としては、いつも双方向の授業をしたいと考えていますが、限度があります。100人の授業で双方向はなかなか難しいです。でも、少人数授業の時の、学生を見ていると発信することを楽しんでいるようで、そのような授業をいつもしたいと思います。

ただし、発信する授業を行うには学生にも基礎知識が必要です。基礎知識があって初めて議論に参加できます。基礎知識は参加するためのチケットのようなものです。そのためには、講義も必要となります。悩ましいところです。

学校の事例で見て頂きましたが...そうなんです...発信するって楽しいです。また、コミュニケーションをとりながら、双方向で議論がスパイラルUPしていくのを見ると快感すら覚えます。ただし、発信するためには、基礎知識というチケットが必要です。そのため、本や講義を聞いてインプットしていくのです。

このことを仕事に置き換えてみる

さて、これを仕事に置き換えてみるとどのようになるでしょうか。仕事自体はお客様から対価を頂くわけですから発信する場合がほとんどです。インプットは仕事外で自分のスキルを上げるために行うものです。学校では授業料を払ってインプットすることがベースにありましたが、仕事のベースは逆になります。

仕事ができる人って、発信ができる人のことを言います。つまり、面接で語るべきは、今までの学校生活の中で自分がどう発信したか。それを行うことで、どのようにチームの目的に近づいたか、だと考えてください。この発信は別に口で行わなくても良いです。行動で発信することもあります。発信することでチームを導く必要もありません。チームをフォローする発信の方法もありますし、目立たず小さいことをコツコツと発信する場合もあります。そちらの方がカッチョイイと私は思います。

また、発信するためにどのようなインプットを行いましたか。例えば、部活で考えると、インプット(練習)で手を抜いている学生が発信しても誰も、その発信に関心を持たないと思います。必死のインプットがあって始めて発信が認められるものではないでしょうか。

是非、必死にインプットしてください。その、ベースを元に発信し続けてください。それが、皆さんの未来を創るはずです。

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