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ノルマが嫌だから事務したいって…


仕事の2つの種類

仕事は大きく分けて2つの種類に分類されます。1つは定常的な仕事でルーティンワークと呼ばれるものです。これは決まった手順で繰り返し行われるものであり、事務作業とも呼ばれます。もう1つは非定常的な仕事で、新規業務など企画、計画などのプロジェクト的業務や営業活動など場面によって違う対応を必要とする業務です。

当然、判断を必要としない定常的な業務は正解がありますから、100点満点から仕事が始まり、ミスをすると減点される評価基準で見られます。また、非定常的な業務に正解はありませんから0点から始まり成功すると加点されるという評価になります。どんな仕事もこの2つの業務から成り立ち、その合算で評価されることが通常です。

事務という仕事に対する学生の誤解

さて、頭脳労働者の中でその2種類の仕事のうち、定常的な業務のみを行う仕事を事務と言いう時があります。よく「ノルマもないし、きちんと仕事をこなせばストレスなく生活できるから事務を希望します」という学生がいますが、この学生は事務をそのように定義している学生だと考えられます。この学生には2つの間違いがあります。

1つは、事務にはノルマがないと考えていることです。例えば伝票転記・文章作成もし間違ったら会社の信用問題です。先程もお話ししましたが定常的な仕事の場合ミスゼロがノルマになります。もう1つは、単純な伝票をパソコンに打ち込むような仕事のみを担当する場合ほとんど給料が上がらないことを見逃しています。(それでも良いという人もいますが…)仕事では給料と責任は比例します。責任が高ければ給料が良いという理解で問題ないと思います。責任を取らずに給料だけ高い仕事があるとすればそれは詐欺という仕事です。

経理って事務じゃない...金銭取引関係の総合的な仕事

例えば経理とはどんな仕事でしょうか。学生に訊くと伝票とかをパソコンに入力する事務仕事と答えてくれますが、それは経理の仕事の一部です。経理には伝票を転記してパソコンで入力する帳簿をつける仕事(俗に事務という仕事)もあります。その他に、債権回収業務なども経理の仕事です。一般的に企業間取引では商品やサービスを先に渡して後から回収します。その回収していない代金を債権と言い、債権の回収状況の監視や場合によっては回収業務も行います。また、回収できるかかどうかを考えて、与信(信用して商品やサービスを先渡しすること)の限度額を決める与信審査なども行います。さらには、給与を含む代金の支払い実務も経理の仕事です。また、貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書などを作成し、決算を行う業務もあります。

お金が回収できないことは企業にとって一大事です。また、支払いができなかった場合、信用を無くし取引をしてもらえなくなります。場合によってはそれだけで企業が倒産することもあります。さらに、決算は企業の成績表とも言えるものです。株主を中心としたステークホルダー(関係者すべて)が納得し、「資産の持ち方」「取引の流れ」「現金の流れ」が将来的にも安泰かを見られます。ここが経理の腕の見せ所となるわけです。つまり、経理という仕事は事務をしているだけではなく、会社の存続にまで関わる責任の重い仕事なのです。

事務のみしたいってこういうこと

一生新人並みの給料で良ければ、パソコン入力などの定型的な仕事のみの事務という仕事もありますから、それで問題ない場合はそのような選択もありだと思います。家族を養えるくらいに給料を沢山もらいたいのであれば、キャリアを積んで将来的に責任のある仕事に就くしか道はありません。

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