JOB. HUNTING.
TEXT. BOOK.
就職活動が
人を成長させる
「素直さ・主体性・協調性」
社会人としての考えを
創る活動が就職活動
そのために今できること
理念
The best way to predict your future is to create it.-Peter Drucker
未来を予測する最良の方法は、未来を創ることだピーター・ドラッカー
降ってくる未来を待つのではなく、自ら未来をつかみ取る。就職活動を行うにあたり最も大切なことはこの気持ちです。また、就職はゴールではないスタートです。就職の先にある未来を明確にイメージし、そこに向かって決してあきらめないことが将来の幸せを創ります。未来を創るためには未来を創り上げる考え方が重要となります。その考え方を研究し続けるゼミが「就活ゼミ:ジョブハンティングゼミナール」です。
幸せな将来を創ることに早すぎるということはないです。是非、このホームページを使って、将来を考えて欲しいと考えています。
2-2 REBT理論とは
皆さんは「私はこんなに一生懸命やっているのに何でわかってくれないのか」「指示をここまでしっかりやっているのに何で聞いてくれないのだ」「環境がもっと良ければ出来たのに」「自分には能力がないから無理」などと思ったことはないでしょうか。また、学生に中学生のころ「今勉強しようと思っていたのに、お母さんが勉強しろと言うからする気なくなった」小学生のころ何かが欲しいときに「みんな持ってるもん。だから私にも買って」などと言ったことはないかと聞くと、ほとんどの学生は「ある」と言います。これらはすべて「イラショナル・ビリーフ」が引き起こす感情です。
アルバート・エリスが語るREBTの理論では、人の感情は出来事そのものによって生み出されるのではなく、その人が持つ信念や固定観念を通して作りだされるものと考えます。つまり、Activating Event(出来事)が起こり、Belief(信念、固定観念)で考え、Consequence(結果)として感情が出るというもので、 出来事(A)があって、結果(C)があるのではなく、間にビリーフ(B)による解釈があるという考え方です。これをABC理論と言います。さらに、ビリーフは出来事が起こった場合に無意識に出てくる観念で、感情を出している本人も全く気付かずに考えているものなのです。この、信念や固定観念は「ラショナル・ビリーフ」(合理的信条)と「イラショナル・ビリーフ」(不合理な信念)の2つに分けられます。
例えば、皆さんが野球部で部長を任されたとします。部の伝統として部室の清掃は1年生が朝早く部室に行って行うことが決まっていたとします。そこで、部長として1年生の後輩を選抜して部室の掃除を頼みました。次の日の朝、部室に行ってみると部室は汚れたままでした。頼んだ後輩に聞いたところ寝坊して掃除ができなかったと謝られました。次の日からはしっかり掃除するようにお願いしたところ、後輩は「分かりました」と答えました。しかし、そこから一週間…一日も掃除を行った気配がないです。皆さんはどのような感情を持つでしょうか。幾つかのパターンを考えてみましょう。
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言うことを聞かない後輩が悪い。だから後輩は責められるべきで、私が激怒することは当然だ。
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後輩に指示を徹底できない自分が悪い。だから自分は部長の器ではなく、部長をやめたいと思っても当然だ。
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先輩として後輩に言うことを聞かせたい。部長として全員を引っ張っていきたい。でも、部員たちも色々な考え方を持っているし思い通りにいかなくて当然だ。どうすれば上手くいくか考えよう
これを表にまとめると下図のようになります。
イラショナル・ビリーフは「事実に基づいていない」「論理的必然性がない」考え方で、願望と事実を混同することから起こっています。①の事例では「後輩は先輩のいうことを聞くべき」という願望(事実としては先輩の言うことを聞かない後輩もいる)を信念(絶対的価値観)として持ってしまい「後輩が悪い」という結論に達して「激怒」という感情が現れました。また、②の事例では「部長は部員を必ず従わせるべき」という願望(事実としては「100%部員を従わせることのできる部長はほとんどいない) を信念(絶対的価値観)として持ってしまい「自分が悪い」という結論に達して「鬱」という感情が現れました。
それに対してラショナル・ビリーフで考える人は「事実に基づいた」「論理的な」考え方で、起こっている事実と自分の願望を分離して考えます。③の事例では「先輩は後輩の言うことを聞かせたい」「部長として全員を引っ張りたい」という願望を持ち、事実として「他人だから思い通りにいかなくて当然」と思います。結果として「解決方法を考える」というポジティブな感情を持つわけです。
この例は部活ですが、皆さんがこれから社会人になり仕事で部下が指示に従わなかった(もしくは従えなかった)場合を考えてみてください。指示通りのことができなかった原因は部下にあり「部下が悪い」と考えたところで何も解決はしません。「部下が悪い」では責任転嫁しただけで、その時点で上司としての思考が止まり「部下が指示に従わない」という問題の解決から遠ざかってしまいます。結局、上司と部下の責任転嫁の応酬が始まるだけです。誰が悪いか誰のせいかではありません。この問題を解決するためには、部下が指示に従わなかったのはなぜかを考え、どうすれば部下が指示に従うかを考えることが大切です。さらに、「自分が悪い」と考えることも言語道断です。どこにも発信せず自分だけで鬱々と考えるだけになってしまいます。
イラショナル・ビリーフで考えると世の中は「言うことを聞かない間違った他人」「何もできないダメな自分」「何もしてくれない世の中(環境)」だらけとなり、世の中が不条理と感じ悩みとストレスが大きくなっていきます。このストレスが言動や行動として出てしまい、組織では周りに悪影響を及ぼします。さらに、ひどくなるとイラショナル・ビリーフを持った本人が鬱状態になり社会生活が出来なくなる危険性が出てきます。