JOB. HUNTING.
TEXT. BOOK.
就職活動が
人を成長させる
「素直さ・主体性・協調性」
社会人としての考えを
創る活動が就職活動
そのために今できること
理念
The best way to predict your future is to create it.-Peter Drucker
未来を予測する最良の方法は、未来を創ることだピーター・ドラッカー
降ってくる未来を待つのではなく、自ら未来をつかみ取る。就職活動を行うにあたり最も大切なことはこの気持ちです。また、就職はゴールではないスタートです。就職の先にある未来を明確にイメージし、そこに向かって決してあきらめないことが将来の幸せを創ります。未来を創るためには未来を創り上げる考え方が重要となります。その考え方を研究し続けるゼミが「就活ゼミ:ジョブハンティングセミナー」です。
幸せな将来を創ることに早すぎるということはないです。是非、このホームページを使って、将来を考えて欲しいと考えています。
4-2 仕事で貢献できる人とは
仕事の経験のない皆さんにとっては「他者に対して利益をもたらす行為」が「仕事で貢献できる人」であるということが具体的にどういうことなのかなかなか結びつかないと思います。ちょっと次の例で考えてください。新人として仕事をする中で先輩から「○○さん、この資料のコピーをとっておいて。」と言われたとします。これに対して皆さんならどのように対応するでしょうか。
学生にこの質問をするとほとんどの学生が「資料のコピーをとります。」と答えます。もう少し詳しく話すように促すと「資料を貰って、コピー機の前に行って、コピーのボタンを押して、コピーをとります。」というように答えてくれる感じです。
筆者も新人の頃このように言われたとき、「わかりました」と元気良く答え、コピーを1部とって先輩に渡して「お前は仕事をしていない、作業をしている」と怒られたことがあります。
何を言っているか解らなかったので「どういうことですか」と尋ねると「お前は1頼まれると1で返してくる。1頼まれたときに1.2さらには1.5と大きくして返すのが仕事だ」と言われました。要するに仕事を頼まれたらそこに付加価値を付けて返せということのようでしたが、コピー1部にどうやって付加価値をつけるのかがさっぱり解りませんでした。さらに聞くと「コピーを頼んだ書類に少し目を通したか」聞かれました。ぱっと見て月例の報告書だということは分かっていたので「月例報告書だということは分かりましたが」というと「じゃあそれは誰が見てどうファイルされるか知っているか」と聞かれました。そこで少し考えて、課長・部長が見て先輩が個人のファイルに、課長は課のファイルにそれぞれコピーをとって入れて、原本は部長が部のファイルにファイリングすると答えました。先輩は「それを知っているのなら、それぞれの分のコピーをお前がとったほうが効率良いと思わないか」と聞かれはっとしました。また「なぜおまえにコピーを頼んだか分かるか」とも聞かれました。「分からない」と言うと「おまえに報告書の書き方を勉強させるためだ」と言われました。
私は先輩からコピーをとってくれと頼まれて、その言葉通りコピーをとることを自分の仕事と思っていました。しかし、コピーをとることは仕事としては一部分でしかなく、仕事を頼まれたときに、その仕事がどういう意味があるのかを考え、組織全体がどのようにすれば効率良く回るか、他者の仕事の効率を上げるかを推理し、その推理を元に作業することが仕事だと気付きました。
「○○さん、この資料のコピーとっておいて」と頼まれた場合、まずコピーする資料がどのような目的で使われるかを考え推理します。推理した上で「先輩と課長がファイルする分の2部と、勉強のために私の分が欲しいのですが全部で3部コピーしてよろしいですか。」などと確認します。3部コピーをとりクリップで留め、付箋に先輩分・課ファイル分と書いてそれぞれコピーに貼り付けて2部を先輩に渡し1部を自分でファイルします。さらに、先輩に渡した後にその効果を検証し、例えば、観察をして先輩のファイリングや課長のファイリングが2穴ファイルでおこなっていることが分かったとすれば、次回は「2穴ファイル用の穴も開けてよろしいですか」と確認し、ファイル用の穴を開けて渡すことをすることに決めます。
さて、皆さんはこのように、何かをする時「他者に対して利益をもたらす行為」をしていますか。仕事全体を考え自分が出来ることを行う。これによって他の職員が効率的に動くことが出来て、最終的に顧客の利益になる。このような人が「仕事で貢献できる人」という評価を受け、周りから信頼される人材となっていきます。