JOB. HUNTING.
TEXT. BOOK.
就職活動が
人を成長させる
「素直さ・主体性・協調性」
社会人としての考えを
創る活動が就職活動
そのために今できること
理念
The best way to predict your future is to create it.-Peter Drucker
未来を予測する最良の方法は、未来を創ることだピーター・ドラッカー
降ってくる未来を待つのではなく、自ら未来をつかみ取る。就職活動を行うにあたり最も大切なことはこの気持ちです。また、就職はゴールではないスタートです。就職の先にある未来を明確にイメージし、そこに向かって決してあきらめないことが将来の幸せを創ります。未来を創るためには未来を創り上げる考え方が重要となります。その考え方を研究し続けるゼミが「就活ゼミ:ジョブハンティングゼミナール」です。
幸せな将来を創ることに早すぎるということはないです。是非、このホームページを使って、将来を考えて欲しいと考えています。
3-2 コミュニケーション能力①
まずはコミュニケーション能力について定義していきます。辞書を見るとコミュニケーションとは「さまざまな情報内容を、さまざまな手段で、伝え合うこと」となっています。ここから考えるとコミュ
ニケーション能力とは「さまざまな情報内容を、さまざまな手段で、伝え合う能力」ということになります。伝え合う能力ですから、コミュニケーション能力のある人は様々な人と分かり合える人であるとも言えます。人のことを理解する力と自分のことを理解してもらう力にたけている人が、コミュニケーション能力がある人です。情報を伝える手段には「言葉」「しぐさ」「表情」など様々なものがあります。さらに、受け取る手段も「視覚」「聴覚」「触覚」「嗅覚」などがあり、伝える手段・受け取る手段を駆使していける人がコミュニケーション能力がある人ということになります。
また、人は一人一人違う環境で育ち、違う価値観を持っています。自分と全く違う環境で育ち、全く違う考え方を持った人と分かり合うことは並大抵ではありません。育った時代の違い(ジェネレーションギャップ)性差(ジェンダーギャップ)文化の違い(カルチャーギャップ)などギャップが存在する方々とも意思疎通がスムーズにでき、分かり合える人が社会ではコミュニケーション能力がある人といわれます。
さて、そのような人(コミュニケーション能力が高い人)に共通する特徴があります。それは「素直さ」です。ここでいう素直さとは「相手を受け入れる気持ち」「相手を心から理解したいと思う気持ち」のことです。コミュニケーションをとるには相手のことを知り、自分のことを知ってもらわなくてはなりません。皆さんはどのような状態であれば自分のことを知って欲しいでしょうか。また、どのような状態であれば相手のことを知りたいでしょうか。人は「自分を受け入れてくれる気持ち」「自分を心から理解したいと思う気持ち」の2つの気持ちに心を動かされます。受け入れてくれると感じると好意を持つものです。これが、コミュニケーションの第一歩となります。受容の気持ちが人の心を開くのです。また、知りたいという気持ちが表情や行為に出るものです。特に会話の中では、知りたいという気持ちが、相槌や、相手が考えていることが、自分が感じたこと考えたことと同じであるかの確認を(心理学の世界では「おうむ返し」とも言う)行なわせるものです。
私は良く学生に「はい、と言うのは素直じゃない。」と言います。例えば、授業で講義して「わかった?」と聞く時がありますが、たいていの場合、学生は「はい」と答えてくれます。私は「はい」と言われても本当の学生が解っているかどうかは分かりません。学生が本当にわかっているのならば良いのですが、学生がどうわかったかの確認はできていません。もし、学生が私の講義を心から理解したいと考えていたら「はい、わかりました。先生が教えたかったのは○○ということですよね。」という答えが返ってくると思います。自分が理解しているか確認をすることが普通だと感じるのは私だけでしょうか。「はい」だけだと、どのように学生が理解したか私にはわかりません。確認していない訳ですから、学生も本当に自分の理解したことが正しいかは分からないはずです。それなのに、「はい」という言葉で、学生が理解したと言っている訳です。間違った理解だと学生が不幸だと考えるのですが、私は、それ以上深く訊くことができません。理解してほしいと考え、講義した私にとって、学生は「相手の心を理解したい気持ち」を持っているとは思えないのです。それどころか「もうわかっているから、私のことはほっといてください」という意味に聞こえます。
よく、上司からの指示に対しては必ず確認を取れと「報・連・相」(報告・連絡・相談)の話の中で出てきますが、これはそういうことです。素直な気持ちを持って相手を理解したいと考え、相手に確認することが仕事上のコミュニケーション能力として大切なことなのです。
面接の中で「上司と意見が食い違ったらあなたはどうしますか。」という質問をされる場合があります。先日、この質問に対して、学生から「何故、こんな答えの決まった質問をするのですか。」と聞かれました。「どのように答えが決まっているのですか。」と学生に尋ねると、次のように返ってきました。
「自分の意見を言って受け入れてもらえなかったら、上司の意見に従います。でも、どうしても納得できなかったら自分の意見をもう一度説明して、理解してもらえない場合は従うしかないと考えます。」
この場合、「素直さ」を「人の言うことを聞くこと」という定義で回答しています。これで、仕事を行ったとして、上司の指示を全うできるでしょうか。この例の場合、納得することなく上司の意見に従っています。さらには、上司が何故その指示を出したか、その真意を理解していません。単純な指示の場合何とかなると思いますが、そうでない場合は、まず上手くいくことはないと思います。さらに、上手くいかなかった場合、指示を受けた側は、上司に対する不信感が残ってしまいます。コミュニケーションがきちんとできていない結果です。
コミュニケーションをしっかりと取ろうと思ったら「素直さ」が大切です。その「素直さ」は「相手を受け入れる気持ち」「相手を心から理解したいと思う気持ち」です。例えば次のような回答が妥当でしょうか。
「まずは上司の指示をしっかりと聴きます。さらに、理解できない部分を挙げ、それについて納得するまで上司に聴きます。上司の意見を納得した上で、もし、自分の意見を取り入れたほうが良い場合があれば進言しますが、基本的には上司の意見に従います。」
上司の考えをきちんと理解したうえで指示をこなしていけば、仕事が上手くいく可能性が高くなります。もし、失敗しても、上司の考えを理解していれば上司と一緒に考えることができます。さらには、上司とのきずなも深まるコミュニケーションスタイルです。