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組織で必要なコミュニケーション能力


どんな組織で働きたい?

学生にどんな組織で働きたいかと聞くと、色々な答えが返ってきます。「給料の高い組織」「人間関係が良い組織」「楽しいことができる組織」…たしかにその通りです。でも、良い組織ってどんな組織なのでしょう。考える中で次の引用を学生に紹介しました。

「組織は、人間が、その強みよりずっと多く持っている弱みを消すことはできない。しかし組織は、人の弱みを意味のないものにすることができる。組織の動きは、個々の人の強みをレンガにして、協働の事業として組み上げることである」(経営者の条件 ピーター・ドラッカー)

このように、各人の強みを最大限に活かすことができる組織は強みを最大限にすることができるため、利益も最大限になり給料も最大限になる。各人の強みを活かすことができるため、認め合い良い人間関係をつくることができる。各人の強みを仕事にすることができるので、楽しいことができる企業である。

そんな組織で働くためにどうなれば良い?

つまり、各人の強みを最大限に活かす組織こそが良い組織と言えないだろうかと問いかけてみました。学生が納得してくれた様子だったので「強みをレンガにして、協働の事業を組み立てるため、組織人に必要な能力」を問いました。学生達は議論の中で「コミュニケーション力」が必要という結論に達したようです。

この場合のコミュニケーション能力を定義すると「自分を知る能力」「他人を知る能力」「受け入れる能力」の3つが共通事項として挙げられました。さらには、この能力を前提として「和を貴ぶ能力」と「徹底的に論議する能力」の2つの能力のどちらが必要かで意見が対立していました。ある学生は「仕事は、徹底的に議論しないと分かり合うことは難しいのではないか」という仮説。ある学生は「皆を受け入れて理解し合う努力を徹底すること、つまり和が必要」という仮説を立てていました。

アメリカを中心とするグローバル社会では分かり合うための「議論」が重要で、日本的な考え方をすると「和」が重要となるのではないかという結論に達しました。

コミュニケーション能力を創る3つの力

さて次に「自分を知る能力」「他人を知る能力」「受け入れる能力」の3つの能力を考えてみます。まず「自分を知る能力」ですが、先にあげたドラッカーが次のように語っています。

「誰でも、自らの強みについてはよくわかっていると思う。だが、たいていは間違っている。わかっているのは、せいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い。しかし、何ごとかをなし遂げるのは、強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない」(プロフェッショナルの条件 ピーター・ドラッカー)

この本の中でドラッカーは自分の強みや弱み知る方法を紹介しています。短期的(9か月・年単位)の自分の望む期待値を目標として掲げ、その目標に対して自分がどのくらい出来たかを検証・分析する方法です。もし、目標を充分に達成できたら強みであり、出来なかったら弱みとなる訳です。ドラッカー自信もこれを繰り返しているそうで、毎回その結果に自分自身驚いていると述べています。確かに自分で自分のことは中々わかりません。このような感じでの分析・検証が有効だと私も感じています。

自分を知ることが出来れば、自分を相手に的確に知らせることが出来ます。自分の強みや弱み、考え方や行動の特徴などを知り、オープンハートで他人と接することが、コミュニケーションの第一歩となるのではないでしょうか。

また「受け入れる能力」ですが、他人を知りたいと思う気持ちが最初だと考えます。他人が何を考えているのか。それを自分は理解しているのかを常に考えながら行動する。その気持ちが大切です。ちなみに、これを世間では「素直」と言います。この素直さについては、また後日ブログであげようと思っています。

最後に「他人を知る能力」を発揮するためには、他人から信頼を勝ち取ることが大前提となります。基本的に他人のことはわかりません。わかるために他人のオープンハートを創る必要があります。信頼を勝ち取り相手のオープンハートを創る。他人のオープンハートを創ることが出来たら、他人は語ってくれ、自分を見せてくれるのではないでしょうか。

企業がコミュニケーション能力を必要な能力と考える理由がわかりますよね。また、そんな組織で働きたいですよね。

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